旅行中は、観光や移動で屋外を歩く時間が長くなり、熱中症が心配になることがあります。

特に、夏の観光地、海、山、テーマパーク、屋外イベント、海外の暑い地域では、普段より暑さの影響を受けやすくなります。旅行中は予定を優先しがちで、疲れ、睡眠不足、食事の乱れ、水分不足も重なりやすいです。

熱中症は、暑い環境で体温調節がうまくいかなくなり、めまい、頭痛、吐き気、だるさ、意識の異常などを起こすことがあります。重くなると命に関わることもあるため、早めの予防と対応が大切です。

ここでは、旅行中の熱中症を防ぐためにできることについて解説します。

旅行中、熱中症になりやすい理由

旅行中は、普段より暑さにさらされる時間が長くなりがちです。

観光地を長時間歩く、行列に並ぶ、駅や空港で移動する、屋外イベントに参加する、テーマパークで過ごすなど、暑い場所で休憩しにくい場面が多くあります。アスファルトの照り返し、人混み、湿度の高さも体への負担になります。

また、旅行中は睡眠不足、移動疲れ、食事時間のずれ、飲酒、慣れない気候などが重なります。体調が万全でない状態で暑い場所を歩き続けると、熱中症のリスクが高くなります。

出発前から、暑さを前提に予定を組むことが大切です。暑い時間帯に屋外予定を詰め込みすぎず、屋内で休める場所をあらかじめ確認しておきましょう。

暑い時間帯の屋外観光を避ける

熱中症対策では、暑さを避けることが基本です。

日差しが強い時間帯は、屋外を長時間歩く予定を入れすぎないようにしましょう。午前中の早い時間や夕方に屋外観光を回し、昼前後は屋内施設、カフェ、レストラン、ホテルで休む時間にする方法があります。

テーマパークや観光地では、日陰の少ない場所や長い行列に注意が必要です。待ち時間が長くなりそうな場合は、日陰や屋内の休憩場所、給水できる場所を先に確認しておきます。

旅行では予定通りに回りたくなりますが、暑さが強い日は予定を減らす判断も大切です。無理に歩き続けるより、早めに休憩する方が安全に旅行を続けやすくなります。

水分と塩分をこまめに補給する

旅行中は、気づかないうちに汗をかき、水分が不足しやすくなります。

のどが渇いてから一気に飲むのではなく、少しずつこまめに水分を取りましょう。屋外を長く歩く日、汗を多くかく日、暑い地域に行く日は、飲み物をすぐに取り出せる場所に入れておくと安心です。

大量に汗をかくと、水分だけでなく塩分も失われます。汗を多くかいたときは、経口補水液、スポーツドリンク、塩分を含む食品などを上手に使います。ただし、持病があり塩分や水分の制限を受けている方は、旅行前に主治医へ相談しておくと安心です。

アルコールは水分補給の代わりにはなりません。暑い日の昼間から飲酒する場合は、脱水や判断力の低下に注意し、水や食事も一緒に取るようにしましょう。

服装と持ち物で暑さを減らす

服装や持ち物を工夫すると、体にこもる熱を減らしやすくなります。

通気性のよい服、吸汗速乾素材の服、ゆったりした服を選びましょう。黒っぽい服は熱を吸収しやすいことがあるため、日差しの強い日は明るめの色も選択肢になります。

帽子、日傘、サングラス、冷却タオル、携帯扇風機、保冷剤、汗拭きシートなども役立ちます。帽子は日差しを避けるのに有効ですが、熱がこもることもあるため、屋内や日陰では一度外して休むとよいでしょう。

靴は、長時間歩いても疲れにくいものを選びます。暑い中で足が痛くなると、移動や休憩の判断が遅れやすくなります。旅行中の暑さ対策は、服装、靴、荷物の軽さまで含めて考えましょう。

子ども・高齢者・持病がある方は特に注意する

子どもや高齢者は、熱中症に特に注意が必要です。

子どもは地面に近く、アスファルトの照り返しを受けやすいことがあります。遊びに夢中になると、のどの渇きや疲れをうまく伝えられないこともあります。顔色、汗のかき方、機嫌、歩き方、尿の回数を見ながら、早めに休憩を入れましょう。

高齢者は、暑さやのどの渇きを感じにくいことがあります。持病や内服薬の影響で、脱水や体温調節に注意が必要な場合もあります。旅行前に、暑い地域への旅行や長時間の屋外観光について相談しておくと安心です。

妊娠中の方、心臓や腎臓の病気がある方、糖尿病がある方、利尿薬などを使っている方も、暑さで体調が変わりやすいことがあります。旅行中は、無理のない予定と、早めの休憩を意識しましょう。

熱中症のサインを早めに見つける

熱中症は、早めに気づいて対応することが大切です。

注意したい症状には、めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、だるさ、筋肉のこむら返り、大量の汗、顔色の悪さ、体の熱っぽさなどがあります。子どもでは、急に元気がなくなる、機嫌が悪い、歩きたがらない、ぐったりするなどの変化にも注意しましょう。

症状がある場合は、すぐに涼しい場所へ移動します。日陰、冷房のある建物、車内、ホテル、休憩所などに入り、衣服をゆるめ、首、わきの下、足の付け根などを冷やします。飲める状態であれば、水分と塩分を少しずつ補給します。

意識がぼんやりしている、呼びかけへの反応が悪い、自分で水分を飲めない、けいれんがある、体がとても熱い、症状が改善しない場合は、ためらわず救急要請を考えましょう。

旅行前に暑さ対策を準備しておく

旅行前の準備で、熱中症のリスクを減らしやすくなります。

行き先の気温、湿度、天気、暑さ指数を確認しましょう。暑さ指数は、気温だけでなく湿度や日射なども考慮した指標で、暑さによる体への負担を判断する目安になります。

旅程では、屋外と屋内を交互に入れる、昼の屋外移動を減らす、休憩場所を先に決める、ホテルに戻る時間を作るなどの工夫をします。子連れや高齢者との旅行では、予定を詰め込みすぎないことが特に大切です。

持ち物としては、飲み物、経口補水液、帽子、日傘、冷却タオル、着替え、汗拭きタオル、常用薬、お薬手帳、保険証、旅行保険の連絡先などを準備しておきましょう。

旅行中の熱中症予防チェックリスト

旅行前と旅行中に、次の点を確認しておきましょう。

出発前

  • 行き先の気温・湿度・天気を確認する
  • 暑さ指数を確認する
  • 昼の屋外予定を詰め込みすぎない
  • 屋内で休める場所を調べる
  • 飲み物や経口補水液を準備する
  • 帽子、日傘、冷却タオルを用意する
  • 常用薬とお薬手帳を持つ

観光中

  • のどが渇く前に水分を取る
  • 汗を多くかいたら塩分も補う
  • 日陰や冷房のある場所で休む
  • 暑い時間帯の屋外移動を減らす
  • 子どもや高齢者の様子をこまめに見る
  • 飲酒後の屋外活動に注意する
  • 無理なら予定を減らす

受診・救急相談を考えたい症状

  • 意識がぼんやりしている
  • 呼びかけへの反応が悪い
  • 自分で水分を飲めない
  • けいれんがある
  • 体がとても熱い
  • 強い頭痛や吐き気がある
  • ぐったりしている
  • 涼しい場所で休んでも改善しない

まとめ

旅行中は、観光や移動で屋外を歩く時間が長くなり、熱中症のリスクが高くなることがあります。

熱中症を防ぐには、暑い時間帯の屋外観光を避ける、こまめに水分と塩分を補給する、日陰や冷房のある場所で休む、通気性のよい服装を選ぶことが大切です。

子ども、高齢者、妊娠中の方、持病がある方は、特に早めの休憩と体調確認を意識しましょう。旅行では予定を優先したくなりますが、暑さが強い日は予定を減らす判断も安全につながります。

めまい、頭痛、吐き気、だるさなどが出た場合は、すぐに涼しい場所へ移動し、体を冷やして水分と塩分を補給します。意識がぼんやりしている、自分で水分を飲めない、けいれんがある、症状が改善しない場合は、救急要請を考えましょう。

参考文献・参考サイト

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