夏休み旅行で気をつけたい健康対策
夏休みの旅行では、「熱中症にならないか」「食中毒でお腹を壊さないか」と心配になることがあります。
夏は、強い日差し、高温多湿、長時間の移動、人混み、寝不足、食事時間の乱れなどが重なりやすい時期です。テーマパーク、海水浴、キャンプ、帰省などでは、普段より長く屋外で過ごすこともあります。
また、気温や湿度が高い時期は食品の温度管理にも注意が必要です。旅行中は、持ち歩く弁当、テイクアウト、バーベキュー、車内に置いた食品などが食中毒の原因になることがあります。厚生労働省や消費者庁は、熱中症対策として暑さを避けることやこまめな水分補給を、食中毒対策として「つけない・増やさない・やっつける」を基本に注意を呼びかけています。 (厚生労働省)
この記事では、夏休み旅行で気をつけたい健康対策を解説します。
暑くなる前に水分補給と休憩を入れる

夏休み旅行では、熱中症対策を予定の中に入れておきましょう。
旅行中は、
・観光地を長時間歩く
・テーマパークで並ぶ
・海やプールで遊ぶ
・キャンプ場で過ごす
・炎天下の駐車場を移動する
・荷物を持って駅や空港を歩く
など、体に負担がかかる場面が多くあります。
熱中症は屋外だけでなく、室内でも起こります。水分補給と暑さを避けることが基本で、屋外では帽子や日傘を使う、日陰を利用する、こまめに休憩するなどの対策が勧められています。 (厚生労働省)
意識したいことは、
・出発前に水分をとる
・飲み物をすぐ出せる場所に入れる
・のどが渇く前に少しずつ飲む
・時間を決めて休憩する
・日陰や空調のある場所を使う
・帽子や日傘を活用する
・暑い時間帯の屋外活動を減らす
・体調が悪い日は予定を減らす
ことです。
特に子どもは、遊びに夢中になると自分から水分をとらないことがあります。小さな子どもでは、大人が時間を決めて水分補給や休憩を促すことが大切です。 (日本キャットファイター協会)
次のような様子があれば注意しましょう。
・めまい
・頭痛
・吐き気
・強いだるさ
・足がつる
・ぼーっとする
・反応が鈍い
・尿が少ない
・急に元気がなくなる
このような場合は、すぐに涼しい場所へ移動し、衣服を緩めて体を冷やします。自力で水分を飲めない、意識がぼんやりしている、けいれんがある場合は、救急対応を考えてください。 (厚生労働省)
食品は常温に長く置かず、早めに食べる

夏の旅行では、食中毒にも注意が必要です。
特に気をつけたいのは、
・手作り弁当
・おにぎり
・サンドイッチ
・テイクアウト料理
・肉や魚
・卵料理
・乳製品
・作り置きのおかず
・バーベキューの食材
などです。
夏は気温や湿度が高く、食品を長時間持ち歩いたり、常温で放置したりすると、細菌が増えやすくなります。食中毒予防では、手や器具を清潔にする「つけない」、低温で保存する「増やさない」、十分に加熱する「やっつける」が基本です。 (中央官庁ポータル)
旅行中は、
・買った食品を長時間持ち歩かない
・車内に食品を置きっぱなしにしない
・要冷蔵品は保冷する
・弁当は早めに食べる
・作った料理を室温に長く置かない
・残り物を無理に翌日まで持ち越さない
ことを意識しましょう。
特に夏の車内は高温になりやすいため、「少しの時間だから」と食品を置いたまま観光するのは避けた方が安心です。
テイクアウトした料理も、購入後は早めに食べます。すぐに食べない場合は、適切に冷蔵保存することが大切です。 (中央官庁ポータル)
バーベキューや屋外調理では生肉を分ける

夏休みには、キャンプやバーベキューを楽しむ人も多いでしょう。
屋外調理で特に注意したいのが、生肉や生魚から他の食品への汚染です。
例えば、
生肉をトングで取る
↓
そのまま焼けた肉を取る
↓
食べる皿へ移す
という使い方は避けましょう。
注意したいことは、
・生肉用と食事用の箸やトングを分ける
・生肉の汁をサラダや果物につけない
・肉や魚は中心まで十分に加熱する
・特に鶏肉やひき肉は加熱不足を避ける
・調理前後に手を洗う
・加熱済み食品を清潔な皿に置く
ことです。
厚生労働省と消費者庁は、加熱する食品について、中心部まで十分に火を通すことを勧めており、中心部75℃で1分以上が目安とされています。 (中央官庁ポータル)
見た目だけでは火の通り方がわかりにくいことがあります。
特に、
・厚みのある肉
・鶏肉
・ハンバーグ
・肉団子
・ひき肉料理
は注意しましょう。
また、屋外では手洗い設備が遠い場合があります。調理前、食事前、トイレ後に手を洗えるよう、キャンプ場やレジャー施設の設備を事前に確認しておくと安心です。
日差し・虫刺され・水辺のトラブルにも備える

夏休み旅行では、熱中症や食中毒だけでなく、日焼け、虫刺され、水辺の事故などにも注意が必要です。
海水浴、キャンプ、川遊び、山歩きでは、普段より長時間屋外で過ごします。
準備しておきたいものは、
・帽子
・日焼け止め
・サングラス
・虫よけ剤
・長袖の薄手の上着
・飲み物
・タオル
・着替え
・絆創膏
・救急ポーチ
・必要に応じてライフジャケット
などです。
日焼け止めは、朝に塗って終わりではなく、汗をかいた後、泳いだ後、タオルで拭いた後などに塗り直します。
虫刺され対策では、草むらや林では肌の露出を減らし、年齢に合った虫よけ剤を表示どおりに使いましょう。
水辺では、浮き輪があっても安全が保証されるわけではありません。子ども連れでは、大人が見守りに集中し、必要に応じて体格に合ったライフジャケットを準備しましょう。
旅行先では「熱中症だけ」「食中毒だけ」と一つのリスクを見るのではなく、その日の予定に合わせて必要な対策を選ぶことが大切です。
寝不足や体調不良の日は予定を減らす

夏休み旅行では、旅行そのものの疲れにも注意しましょう。
例えば、
早朝出発
↓
長時間移動
↓
炎天下で観光
↓
夜まで遊ぶ
↓
翌朝も早起き
という予定が続くと、体調を崩しやすくなります。
特に、
・寝不足
・前日の飲酒
・朝食を抜いた
・下痢や嘔吐がある
・発熱している
・食欲がない
・普段よりだるい
場合は、暑さの影響を受けやすくなることがあります。
旅行中は、
・睡眠時間を確保する
・朝食を抜かない
・昼前後に屋内で休む
・連日予定を詰め込まない
・移動日を軽めにする
・体調が悪い日は予定を減らす
ことを意識しましょう。
夏休みは「せっかく来たから全部回りたい」と思いやすい時期です。
しかし、無理を続けると、
疲労
↓
水分補給が遅れる
↓
食事が乱れる
↓
睡眠不足
↓
さらに体調を崩す
という流れになることがあります。
特に子ども、高齢者、妊娠中の人、持病がある人と旅行する場合は、最初から余裕のある予定を立てましょう。
まとめ:夏休み旅行は「暑さ・食事・休憩」を先に確認する

夏休み旅行を安心して楽しむためには、出発前の準備が大切です。
特に確認したいのは、
・飲み物を持っているか
・日陰や屋内の休憩場所があるか
・暑い時間帯を避けられるか
・食品を保冷できるか
・弁当やテイクアウトを早めに食べられるか
・生肉用と食事用の器具を分けられるか
・帽子や日焼け止めがあるか
・虫よけや救急セットがあるか
・睡眠不足になっていないか
・近くの医療機関や救護室を確認したか
です。
熱中症対策では、暑さを避け、のどが渇く前からこまめに水分をとりましょう。食中毒対策では、食品に菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」を意識し、常温で長時間放置しないことが重要です。 (厚生労働省)
また、
・水分がとれない
・意識がぼんやりする
・何度も吐く
・血便がある
・強い腹痛がある
・高熱が続く
・急速に悪化する
場合は、旅先でも様子を見すぎず、医療機関や救急相談へつなげてください。
夏休み旅行では、「暑くなってから休む」「お腹を壊してから考える」のではなく、休憩、水分補給、食材管理を予定の中に入れておきましょう。
参考文献
『熱中症を防ぎましょう』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/prevent.html
『熱中症予防のための情報・資料サイト』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/
『みんなで見守り「こどもの熱中症」を防ぎましょう!』(こども家庭庁)
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety-actions/cases/netchusho
『家庭での食中毒予防』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00008.html
『細菌・ウイルスによる食中毒』(消費者庁)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/food_safety_portal/microorganism_virus/
『テイクアウト等を利用するときのポイント~食中毒を防ぐために~』(消費者庁)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_034/