子どもとのキャンプでは、「虫に刺されないか」「食中毒にならないか」「暑さで体調を崩さないか」と心配になることがあります。

キャンプ場では、普段と違う屋外環境で長く過ごします。虫刺され、暑さ、食材の温度管理、川や森での遊び、転倒や切り傷など、家庭とは異なる注意点があります。

特に子どもは、遊びに夢中になると、のどの渇きや疲れ、虫刺されのかゆみ、体調の変化をうまく伝えられないことがあります。大人が早めに気づけるよう、出発前から準備しておくことが大切です。

この記事では、子連れキャンプで気をつけたい健康と安全について解説します。

虫刺されを防ぐために服装と虫よけを準備する

キャンプ場では、蚊、ブヨ、アブ、マダニなどに注意が必要です。

草むら、林、川辺、水たまりの近くなどでは、虫に刺される機会が増えます。虫刺されは、かゆみや腫れだけでなく、強いアレルギー反応や、種類によっては感染症につながることもあります。

子どもの虫刺され対策として準備したいものは、次のとおりです。

・長袖の薄手の上着
・長ズボン
・足首を覆いやすい靴下
・帽子
・子どもの年齢に合った虫よけ剤
・虫刺され用の薬
・冷却材
・清潔なタオル
・ピンセット

肌の露出を減らすことは、虫刺されを減らす基本的な対策のひとつです。虫よけ剤は、必ず製品の表示を確認し、対象年齢や使用回数を守りましょう。子どもの顔に使う場合は、大人の手に取ってから薄く塗り、目や口の周囲、傷のある皮膚にはつけないようにします。 (CDC)

草むらや林の中で遊んだ後は、

・首まわり
・耳の後ろ
・わきの下
・腰まわり
・膝の裏
・足の付け根
・頭皮

などに虫やダニがついていないか確認すると安心です。

虫に刺された後に、息苦しさ、全身のじんましん、顔や唇の腫れ、ぐったり感がある場合は、強いアレルギー反応の可能性があります。すぐに救急対応を考えてください。

食材は「冷やす・分ける・十分に加熱する」

キャンプでは、バーベキューや屋外調理を楽しむ機会が多くなります。

一方で、夏の屋外では食材の温度が上がりやすく、肉や魚、卵、乳製品、作り置き料理などの管理に注意が必要です。食中毒予防では、手や調理器具を清潔にする、生ものと加熱済み食品を分ける、十分に加熱する、必要な食品を早めに冷やすことが基本になります。 (疾病対策予防センター)

キャンプで特に注意したいのは、

・肉を常温で長く置く
・保冷剤が溶けたまま使い続ける
・生肉用のトングで焼けた肉を取る
・鶏肉やひき肉の中心が生のまま食べる
・作った料理を長時間テーブルに置く
・手を洗わずに調理する
・生肉の汁が野菜につく

といった場面です。

調理では、

・生肉用と食べる用の箸やトングを分ける
・肉や魚は中心まで十分に加熱する
・クーラーボックスは必要以上に開けない
・飲み物用と生鮮食品用を分ける
・作った料理は早めに食べる
・残り物を無理に翌日へ持ち越さない

ことを意識しましょう。

見た目だけでは火の通り方がわかりにくいことがあります。特に鶏肉、ひき肉料理、厚みのある肉は注意が必要です。

下痢、嘔吐、強い腹痛、高熱などがある場合は、単なる食べすぎと決めつけず、旅先でも医療機関への相談を考えてください。

飲み水と手洗い環境を確認する

キャンプ場では、飲み水や手洗い環境も確認しておきましょう。

すべての蛇口や沢の水が、そのまま飲めるとは限りません。見た目が透明でも、細菌、ウイルス、寄生虫などが含まれることがあります。

確認したいことは、

・キャンプ場の水道水は飲用可能か
・炊事場の水は飲めるか
・沢や川の水を使わないか
・十分な飲料水を持参しているか
・手洗い設備があるか
・石けんがあるか

です。

安全性が確認できない自然の水を、そのまま飲んだり料理に使ったりすることは避けましょう。キャンプ中の水処理では、煮沸が病原体を減らす最も確実な方法とされ、携帯フィルターだけではウイルスを十分除去できない場合があります。 (疾病対策予防センター)

食事前、調理前、トイレ後、おむつ交換後は、石けんと安全な水で手を洗うことが基本です。手指消毒剤だけでは十分でない感染症もあります。 (疾病対策予防センター)

小さな子どもは、地面や石、木の枝に触れた手をそのまま口へ持っていくことがあります。大人がこまめに手の汚れを確認しましょう。

暑さと脱水を防ぐために時間で休む

夏のキャンプでは、熱中症と脱水にも注意が必要です。

テント設営、外遊び、川遊び、バーベキューなどが続くと、長時間屋外で過ごすことになります。山間部でも、日中は気温や湿度が高くなることがあります。

子どもは、遊びに夢中になると、自分から水分をとらないことがあります。

意識したいことは、

・遊ぶ前に水分をとる
・時間を決めて休憩する
・日陰を利用する
・帽子をかぶる
・通気性のよい服を選ぶ
・暑い時間帯の活動を減らす
・飲み物をすぐ取り出せる場所に置く
・テント内の暑さにも注意する

ことです。

熱中症は屋外だけでなく室内でも起こり、子どもでは周囲の大人が早めに体調変化へ気づくことが重要です。のどの渇きを感じる前からこまめに水分をとり、日陰や涼しい場所で休憩しましょう。 (厚生労働省)

注意したいサインは、

・顔が赤い
・ぼーっとしている
・頭が痛いと言う
・気持ち悪いと言う
・急に元気がなくなる
・尿が少ない
・いつもより反応が鈍い
・ぐったりしている

などです。

水分がとれない、返事がおかしい、意識がぼんやりしている、けいれんがある場合は緊急性があります。涼しい場所へ移し、体を冷やしながら救急対応を考えてください。 (厚生労働省)

火・刃物・川辺の事故と軽いケガに備える

キャンプでは、火、調理器具、ペグ、ロープ、石、川辺など、家庭とは違う環境があります。

子どもは興味を持ったものへ近づきやすいため、「危ないから触らない」と声をかけるだけでなく、そもそも触れにくい配置にすることが大切です。

特に注意したいのは、

・たき火やバーベキューコンロ
・熱い鍋や鉄板
・ナイフや包丁
・テントのペグ
・張られたロープ
・滑りやすい川辺
・急に深くなる場所
・暗くなった後の移動

です。

準備しておきたいものは、

・絆創膏
・ガーゼ
・医療用テープ
・清潔な洗浄用の水
・使い捨て手袋
・冷却材
・懐中電灯
・ヘッドライト
・予備の着替え
・滑りにくい靴

です。

たき火やコンロの周囲には、子どもが入らない範囲を決めておきましょう。熱い鍋や飲み物は、テーブルの端に置かないことも大切です。

傷が深い、大量に出血している、異物が刺さっている、強く頭を打った、やけどの範囲が広い場合は、旅先でも医療機関へ相談してください。

まとめ:子連れキャンプは虫・食事・暑さ・遊び場を先に確認する

子連れキャンプを安全に楽しむためには、キャンプ場へ着いてから考えるのではなく、出発前の準備が大切です。

特に確認したいのは、

・虫よけ対策
・長袖や長ズボン
・食材の保冷方法
・生肉用と食事用の器具の使い分け
・飲み水の安全性
・手洗い環境
・水分補給と休憩
・たき火や刃物の配置
・川や遊び場の安全性
・近くの医療機関

です。

虫刺され対策では、肌の露出を減らし、子どもの年齢に合った虫よけ剤を表示どおりに使いましょう。食事では、清潔にする、生ものを分ける、十分に加熱する、適切に冷やすことが基本です。 (CDC)

また、暑い時期は「疲れたら休む」ではなく、「時間を決めて休む」ことを意識してください。

子どもが、ぐったりしている、水分がとれない、何度も吐く、強い腹痛がある、呼吸が苦しそう、全身にじんましんが出るなどの場合は、予定を優先せず医療機関へ相談しましょう。

キャンプは自然を楽しめる一方で、環境が変わると健康面の注意点も増えます。虫、食事、水、暑さ、遊び場を事前に確認し、無理のない予定を立てましょう。

参考文献

『熱中症予防のための情報・資料サイト』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/

『みんなで見守り「こどもの熱中症」を防ぎましょう!』(こども家庭庁)
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety-actions/cases/netchusho

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