旅行に持っていきたい常備薬リスト|旅先で困らないための薬の準備
旅行前に「薬は何を持っていけばよいのだろう」と迷うことがあります。
普段は元気に過ごしていても、旅行中は睡眠不足、移動疲れ、食事の変化、気温差などで体調を崩しやすくなります。旅先で薬を買おうと思っても、近くに薬局がなかったり、いつもの薬が見つからなかったりすることもあります。
特に海外旅行では、言葉の違いや薬の成分の違いがあり、自分に合う薬をすぐに選ぶのは簡単ではありません。この記事では、そんな旅行に持っていきたい常備薬や、薬を持参するときの注意点について解説します。
旅行に常備薬を持っていく理由

旅行中は、普段と生活リズムが変わります。
移動で疲れたり、寝る時間が遅くなったり、外食が続いたりすると、頭痛、腹痛、下痢、便秘、胃もたれ、乗り物酔いなどが起こることがあります。
国内旅行であれば薬局を探せることも多いですが、夜間や観光地、山間部、離島ではすぐに買えないこともあります。海外旅行では、薬の名前や成分が分かりにくく、偽造薬が問題になる地域もあります。
まず持っていきたい基本の常備薬

旅行用の薬は、普段自分が使い慣れているものを中心に準備しましょう。
新しく買った薬を旅行先で初めて使うと、眠気、胃の不快感、アレルギーなどが出たときに困ることがあります。できれば、これまで使ったことがあり、自分に合っている薬を選ぶと安心です。
基本的な常備薬としては、次のようなものがあります。
- 解熱鎮痛薬
- 胃薬
- 整腸薬
- 下痢止め
- 便秘薬
- 酔い止め
- かぜ症状に使う薬
- アレルギー薬
- かゆみ止め、虫刺され用の薬
- 消毒薬、絆創膏
- 目薬
- 保湿剤や塗り薬
すべてを必ず持っていく必要はありません。旅行先、日数、同行者、持病の有無、子ども連れかどうかに合わせて選びましょう。
発熱・頭痛・痛みに備える薬

旅行中に多い体調不良のひとつが、頭痛や発熱、筋肉痛です。
長時間の移動、寝不足、暑さ、寒さ、歩きすぎなどで、頭痛や体のだるさを感じることがあります。普段から使っている解熱鎮痛薬がある人は、少量を持っていくと安心です。
ただし、解熱鎮痛薬は人によって合う・合わないがあります。胃が荒れやすい人、腎臓病がある人、喘息がある人、血液をサラサラにする薬を飲んでいる人、妊娠中の人、子どもに使う場合などは、自己判断で選ばず、医師や薬剤師に相談してください。
また、発熱がある場合は、感染症の可能性もあります。薬で一時的に熱を下げるだけでなく、強い症状がある場合や症状が続く場合は、旅行先で医療機関を受診することも考えましょう。
胃腸の不調に備える薬

旅行中は、食事の内容や時間が変わりやすくなります。
外食が続いたり、普段より脂っこいものを食べたり、冷たい飲み物が増えたりすると、胃もたれ、腹痛、下痢、便秘が起こることがあります。
持っていく薬の候補としては、胃薬、整腸薬、便秘薬などがあります。普段から便秘になりやすい人は、いつも使っている便秘薬を持っていくと安心です。
下痢止めは、使う場面に注意が必要です。発熱、血便、強い腹痛を伴う下痢では、感染症が関係していることがあります。その場合、下痢を無理に止めるのが適さないこともあります。症状が強いときは、薬だけで済ませず医療機関への相談を考えましょう。
乗り物酔いに備える薬

車、バス、船、飛行機などで酔いやすい人は、酔い止めを準備しておきましょう。
酔い止めは、乗り物に乗る前に使うタイプが多いため、出発前に用法を確認しておくことが大切です。
ただし、酔い止めは眠気が出ることがあります。運転する人は使用を避ける必要がある場合があります。また、緑内障、前立腺肥大、排尿障害などがある人では注意が必要な成分もあります。持病がある人や子どもに使う場合は、薬剤師に相談して選びましょう。
アレルギーやかゆみに備える薬

旅行先では、花粉、ほこり、食べ物、虫刺され、草木との接触などで、かゆみやじんましん、鼻水、くしゃみが出ることがあります。
普段からアレルギー症状が出やすい人は、使い慣れた抗アレルギー薬や塗り薬を持っていくと安心です。
特に食物アレルギーがある人は、常備薬だけでなく、避けるべき食材を同行者と共有しておきましょう。医師からアドレナリン自己注射薬などを処方されている人は、旅行にも必ず持参し、使い方や保管方法を確認しておくことが重要です。
けがや虫刺されに備えるもの

旅行中は、いつもより歩く距離が増えたり、屋外で過ごす時間が長くなったりします。
靴ずれ、すり傷、虫刺され、日焼けなどに備えて、簡単な衛生用品も用意しておきましょう。
持っていきたいものは、次のようなものです。
- 絆創膏
- ガーゼ
- テープ
- 消毒用品
- 虫刺され用の塗り薬
- かゆみ止め
- 日焼け止め
- 保湿剤
- 体温計
子ども連れの場合は、絆創膏の出番が増えがちです。小さな傷でも「貼ったら元気になる」ことがあります。医学的にはプラセボ、親的には平和です。
目薬やコンタクト用品も忘れずに

コンタクトレンズを使っている人は、レンズ、保存液、ケース、眼鏡を忘れずに準備しましょう。
旅行中は、乾燥した機内、ホテルの空調、長時間のスマートフォン使用などで、目の乾燥を感じやすくなることがあります。普段から目薬を使っている人は、使い慣れたものを持っていくと安心です。
ただし、目薬によっては保存方法に注意が必要なものがあります。室温保存できる目薬でも、高温の車内や直射日光の当たる場所に置くのは避けましょう。開封後の使用期限も確認しておくと安心です。
目の痛み、強い充血、視力低下、コンタクト装用中の強い違和感がある場合は、目薬だけで様子を見ず、眼科受診を考えましょう。
持病の薬は旅行日数より多めに準備する

高血圧、糖尿病、喘息、心臓病、腎臓病、てんかん、アレルギーなどで普段から薬を使っている人は、旅行日数ぴったりではなく、数日分多めに準備しておきましょう。
悪天候、交通機関の遅れ、体調不良による延泊などで、予定通り帰れないことがあります。薬が足りなくなると、旅先で大きな不安につながります。
薬は、預け荷物だけに入れず、手荷物にも分けて持つことが大切です。
また、お薬手帳、薬剤情報提供書、処方箋のコピーなども持参すると、旅先で医療機関を受診するときに役立ちます。
海外旅行では薬の持ち込みルールを確認する

海外旅行では、薬を持っていくときに注意が必要です。
日本で普通に処方されている薬でも、渡航先の国では持ち込みに制限がある場合があります。
特に注意したい薬には、次のようなものがあります。
- 医療用麻薬
- 向精神薬
- 睡眠薬
- 一部の痛み止め
- ADHD治療薬など一部の薬
- 注射薬
- 大量の医薬品
医療用麻薬や覚醒剤原料に該当する薬を持って日本を出入国する場合は、事前に許可が必要になる場合があります。
海外旅行では、出発前に渡航先の大使館、厚生労働省、外務省海外安全ホームページなどで確認しておきましょう。
薬の持ち運び方のポイント

薬は、旅行中にすぐ使えるように整理しておくことが大切です。
持ち運びのポイントは、次の通りです。
- 薬は元の包装や薬袋のまま持参する
- 使う分だけ小分けにしすぎない
- 手荷物とスーツケースに分ける
- 高温多湿や直射日光を避ける
- 子どもの手が届かない場所に保管する
- 液体の薬は漏れないように袋に入れる
- 飲む時間をスマホのアラームで管理する
- 海外では英文の薬剤情報や診断書を用意する
薬をピルケースに入れる場合でも、薬の名前が分かる情報を一緒に持っておくと安心です。見た目だけで薬を判別するのは難しく、医療機関で説明できないことがあります。
海外旅行中は時差の影響で薬を飲む時間に迷うことがあります。食後3回服用する薬であれば8時間ごとを目安にすること、糖尿病や血圧の薬を服用している人は旅行前に医師や薬剤師へ相談するとよいでしょう。
子ども連れ旅行で持っていきたい薬

子ども連れ旅行では、大人用の薬をそのまま使うことはできません。
子どもの薬は年齢や体重によって量が変わります。解熱薬、かぜ薬、アレルギー薬、便秘薬などは、子どもに使えるものかどうかを確認しておきましょう。
子ども連れで持っていきたいものは、次のようなものです。
- 子ども用の解熱薬
- 体温計
- 絆創膏
- 保湿剤
- 虫刺され用の薬
- 酔い止め
- 経口補水液の粉末やゼリー
- 常用薬
- お薬手帳
- 保険証、医療証
発熱、ぐったりしている、水分が取れない、呼吸が苦しそう、けいれんがある、強い腹痛がある場合は、薬だけで対応せず、医療機関に相談しましょう。
旅行用の常備薬チェックリスト

旅行前には、次のリストを見ながら必要なものを選びましょう。
- 普段飲んでいる薬
- お薬手帳
- 薬剤情報提供書
- 解熱鎮痛薬
- 胃薬
- 整腸薬
- 下痢止め
- 便秘薬
- 酔い止め
- アレルギー薬
- かぜ症状に使う薬
- 目薬
- コンタクト用品
- 絆創膏
- ガーゼ
- 消毒用品
- 虫刺され用の薬
- かゆみ止め
- 日焼け止め
- 保湿剤
- 体温計
- 経口補水液
- 子ども用の薬
- 英文診断書や薬剤証明書
- 海外旅行保険の連絡先
旅行先や日数によって、必要なものは変わります。荷物を増やしすぎる必要はありませんが、「よく使うもの」「自分に合うもの」「すぐに必要になりそうなもの」を優先して準備しましょう。
まとめ

旅行に持っていく薬は、旅先での小さな体調不良に備えるための大切な準備です。
解熱鎮痛薬、胃薬、整腸薬、酔い止め、アレルギー薬、絆創膏、目薬などは、旅行中に役立つことがあります。持病の薬がある人は、旅行日数より少し多めに準備し、手荷物にも分けて持っておくと安心です。
海外旅行では、薬の持ち込みルールが国によって異なります。薬の種類によっては、診断書や事前申請が必要になることもあります。
薬は「持っていれば必ず安心」というものではありませんが、準備しておくことで、旅先で慌てる場面を減らせます。自分や家族に合った常備薬を整えて、無理のない旅行計画につなげましょう。
参考文献
- 厚生労働省検疫所 FORTH:旅行前の準備
- 東京都健康安全研究センター:くすりの救急箱 海外渡航編
- 厚生労働省:海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続き
- 厚生労働省 地方厚生局麻薬取締部:麻薬・覚醒剤原料などを携帯して日本を出入国する方へ
- 外務省 海外安全ホームページ