旅行中は、環境の変化や移動の負担、食事の乱れなどから、子どもが急に吐いてしまうことがあります。慣れない場所で起こると、保護者の方も驚いてしまいやすいですが、まずは落ち着いて様子をみることが大切です。

実際には、乗り物酔いや疲れ、一時的な胃腸の不調などが原因になっていることもあります。一方で、水分がとれない、元気がない、何度も吐くといった場合には注意が必要です。

この記事では、旅行中に子どもが吐いたときにまず確認したいこと、宿や移動中にできる対応、受診を考えたいサイン、旅行前に準備しておくと安心なものを解説します。

h2 旅行中は子どもが吐いてしまう場面とは

h3 乗り物酔い

旅行中は、車やバス、電車、飛行機など、ふだんより長く乗り物に乗る機会が増えます。子どもは大人よりも乗り物酔いを起こしやすく、気分不良や顔色の悪さのあとに吐いてしまうことがあります。

特に、空腹すぎるときや、逆に食べた直後、車内で画面を見続けたときなどは、酔いやすくなることがあります。旅行中に一度吐いたとしても、その後にすっきりして元気が戻る場合は、乗り物酔いが関係していることもあります。

h3 疲れや食べすぎ

旅行では、移動や観光で思った以上に体力を使います。子どもは楽しいと無理をしやすく、疲れがたまって気分が悪くなることがあります。また、外食や間食が増え、ふだんと違う食事内容や量になりやすいことも吐き気のきっかけになります。

食べすぎたあとに吐いた、眠そうでぐずっていた、長時間移動のあとだったといった場合は、疲れや胃の負担が関係していることもあります。

h3 胃腸の不調

旅行先では、生活リズムの変化や食事内容の違いから、胃腸の調子を崩すことがあります。感染性胃腸炎のように、吐き気や嘔吐が目立つこともあれば、あとから下痢や発熱を伴うこともあります。

家族内で同じような症状の人がいる場合や、何度も吐く、食べ物や飲み物を受けつけないといった場合は、胃腸の不調も考えながら様子をみることが大切です。

h2 まず落ち着いて確認したいこと

h3 吐いた回数

まず確認したいのは、何回吐いたかです。1回だけなのか、短時間に何度も繰り返しているのかで見方が変わります。1回吐いたあとに落ち着いて、その後は吐かずに休めているなら、しばらく様子をみやすいこともあります。

一方で、短時間に何度も吐いている場合や、飲んだものをすぐ吐いてしまう場合は、水分不足につながりやすくなるため注意が必要です。

h3 水分がとれるか

吐いたあとは、食事よりもまず水分がとれるかをみます。少しずつでも飲めるか、飲んでもすぐ吐かないかを確認することが大切です。

一度にたくさん飲ませると、かえって吐きやすくなることがあります。飲みたがっていても、最初は少量ずつ様子をみながら進めるほうが安心です。

h3 元気さ

吐いたあとの元気さも大切なポイントです。少しつらそうでも、声かけに反応し、顔色が極端に悪くなく、しばらくすると落ち着いてくるなら様子をみやすいことがあります。

反対に、ぐったりしている、ぼんやりしている、呼びかけへの反応が弱い、眠ってばかりいるといった場合は、早めの対応を考えたい場面です。

h2 宿や移動中にできる対応

h3 横にしすぎない

吐いた直後は、あわてて完全にあお向けに寝かせるのではなく、顔を横に向けやすい姿勢にします。再び吐いたときに、吐いたものが気道に入りにくくするためです。

ぐっすり眠っているときも、体勢には気を配り、吐き気が続いていないかをみておくと安心です。

h3 少量ずつ水分をとる

吐いた直後は無理に飲ませず、少し落ち着いてから少量ずつ水分を試します。ひと口、ふた口くらいから始めて、しばらく様子をみながら進めるとよいでしょう。

一気に飲ませると、胃に負担がかかってまた吐いてしまうことがあります。焦らず、少しずつ飲めるかを確認することが大切です。

h3 食事は無理をしない

吐いたあとすぐに食べさせようとすると、また気持ち悪くなることがあります。まずは水分がとれることを優先し、食欲が戻るまでは無理に食べさせないようにします。

食事を再開するときも、油っこいものや量の多いものは避け、消化の負担が少ないものから様子をみると安心です。旅行中は予定どおりに食べさせようとせず、体調に合わせて調整することが大切です。

h2 受診を考えたいサイン

旅行中に子どもが吐いたときは、次のような場合に受診を考えたいところです。

  • 短時間に何度も吐いている
  • 水分をほとんど受けつけない
  • ぐったりしていて元気がない
  • 呼びかけへの反応が弱い
  • 強い腹痛を訴える
  • 発熱や下痢が続いている
  • 吐いたものに血が混じる
  • 頭を打ったあとに吐いている
  • 顔色が悪く、様子がいつもと明らかに違う

旅行先では、ふだんより受診の判断に迷いやすくなります。少しでも「いつもと違って心配」と感じるときは、宿のフロントや地域の医療案内なども活用しながら、早めに相談先を探すと安心です。

h2 旅行前にあると安心なもの

旅行中の嘔吐に備えて、事前に次のようなものを準備しておくと安心です。

  • ビニール袋
  • 着替え
  • タオルやウェットティッシュ
  • 飲みやすい水分
  • 母子手帳
  • 保険証や医療証
  • お薬手帳
  • ふだん使っている薬
  • 体温計


車移動なら手の届く場所にまとめておく、宿泊ならすぐ取り出せる場所に置いておくなど、使いやすい形で準備しておくと慌てにくくなります。

まとめ

旅行中に子どもが吐くと、保護者の方も不安になりやすいですが、まずは吐いた回数、水分がとれるか、元気さを落ち着いて確認することが大切です。乗り物酔いや疲れ、食べすぎなどが関係していることもありますが、何度も吐く、水分がとれない、ぐったりしているといった場合は注意が必要です。

宿や移動中は、姿勢に気をつけながら、少量ずつ水分を試し、食事を無理に進めないことが基本になります。旅行前に必要なものを準備しておくと、いざというときにも対応しやすくなります。無理をさせず、いつもと違う様子があれば早めに受診を考えることが大切です。

参考文献

ABOUT ME
るんるん
30代医師夫婦|旅行に役立つ情報発信|子どもは2人