旅行先で花粉症が悪化しないか、不安になることがあります。

花粉症は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、涙、のどの違和感などが出やすく、旅行中の移動や観光、睡眠にも影響することがあります。普段は落ち着いていても、旅行先の植物、飛散時期、天候、宿泊環境によって症状が強くなることがあります。

旅行を快適に過ごすためには、出発前に花粉情報を確認し、薬や目薬、マスク、メガネなどを準備しておくことが大切です。

この記事では、花粉症がある人の旅行準備について解説します。

旅行先の花粉情報を確認する

花粉症がある人は、出発前に旅行先の花粉情報を確認しておきましょう。

花粉の種類や飛散時期は、地域によって異なります。自宅周辺では症状が落ち着いていても、旅行先ではスギ、ヒノキ、イネ科、ブタクサなど別の花粉に反応して症状が出ることがあります。

国内旅行では、行き先の地域、季節、天気、風の強さを確認しておくと安心です。春のスギ・ヒノキだけでなく、初夏から秋にかけてのイネ科やブタクサなどにも注意が必要です。

海外旅行では、日本とは花粉の種類や飛散時期が異なることがあります。現地の気候や季節を確認し、乾燥した地域、草地が多い地域、風が強い地域、花や樹木が多い観光地では症状が出やすくなることがあります。

旅行前に確認したいことは、次のとおりです。

・旅行先の花粉シーズン
・現地の天気や風の強さ
・屋外で過ごす時間
・山、草地、公園、花畑に行く予定
・宿泊先の換気や空調
・薬を現地で買えるか

旅行中に症状が悪化すると、観光や移動がつらくなることがあります。症状が出やすい時期に旅行する場合は、あらかじめ対策を強めに考えておきましょう。

薬は出発前から準備しておく

花粉症の薬は、旅行先で症状が出てから探すより、出発前に準備しておく方が安心です。

普段使っている内服薬、点鼻薬、目薬がある場合は、旅行日数より少し余裕をもって持参しましょう。旅行中は予定変更や帰宅遅れが起こることもあります。ぎりぎりの量だけではなく、数日分の予備があると安心です。

持っていきたいものは、次のようなものです。

・抗アレルギー薬
・点鼻薬
・目薬
・保湿用の点眼薬
・マスク
・メガネ
・お薬手帳
・処方箋のコピー
・常備薬
・ティッシュ
・携帯用のゴミ袋

花粉症の薬には、眠気が出るものがあります。車を運転する予定がある人、レンタカーを使う人、長距離移動で集中力が必要な人は、薬の眠気や注意力への影響を事前に確認しておきましょう。

点鼻薬や目薬は、使い方によって効果が変わります。普段あまり使っていない薬を旅行直前に自己判断で追加するのではなく、症状が強い人は早めに医師や薬剤師に相談しましょう。

海外旅行では、薬の持ち込みルールにも注意が必要です。処方薬や点鼻薬、目薬、市販薬を持参する場合は、元の包装のまま持ち、お薬手帳や薬の内容がわかる書類を用意しておくと説明しやすくなります。

移動中と観光中は花粉を避ける工夫をする

旅行中は、移動や観光で屋外にいる時間が長くなりやすいです。

花粉が多い日は、できるだけ花粉を体に入れない、持ち込まない工夫をしましょう。特に、風が強い日、晴れて乾燥している日、雨上がりの翌日などは花粉が舞いやすくなることがあります。

旅行中にできる対策は、次のようなものです。

・マスクを着ける
・メガネやサングラスを使う
・花粉がつきにくい上着を選ぶ
・草地や花畑で長時間過ごしすぎない
・窓を開けっぱなしにしない
・車内では外気導入を控える
・屋外から戻ったら服や髪の花粉を払う
・手洗い、洗顔、うがいをする

屋外観光の予定が多い日は、花粉の少ない時間帯を選ぶ、屋内施設を組み合わせる、休憩時間を多めにとるなど、予定を調整しましょう。

目の症状が出やすい人は、コンタクトレンズで違和感が強くなることがあります。目がかゆい、赤い、異物感がある、涙が多いときは、コンタクトを無理に続けず、メガネに切り替えることも考えましょう。

鼻づまりが強いと、飛行機や新幹線で耳が痛く感じることがあります。移動前から症状が強い場合は、無理をせず、薬の使い方や移動中の対応を相談しておくと安心です。

宿泊先では花粉を持ち込まない

旅行先では、宿泊先の部屋に花粉を持ち込まない工夫も大切です。

外で長く過ごした後は、服、髪、バッグ、帽子などに花粉がついていることがあります。そのままベッドに入ると、寝ている間に鼻や目の症状が悪化することがあります。

宿泊先でできる対策は、次のとおりです。

・部屋に入る前に上着の花粉を払う
・上着はベッドの近くに置かない
・帰室後に手洗い、洗顔、うがいをする
・可能であれば髪を洗う
・寝る前に目薬や鼻のケアをする
・窓を開けっぱなしにしない
・空調や空気清浄機を活用する
・洗濯物を外に干さない

宿泊先を選ぶときは、空気清浄機の貸し出し、禁煙室、清掃状態、寝具の状態も確認できると安心です。ハウスダストやダニにも反応しやすい人は、古い寝具やカーペットの多い部屋で症状が出ることがあります。

目や鼻の症状が強いと、眠りが浅くなり、旅行中の疲れが取れにくくなることがあります。宿泊先では、花粉を室内に入れないことと、寝る前のケアを意識しましょう。

目・鼻・のどの症状が強いときは無理をしない

旅行中に花粉症の症状が強くなったときは、予定を詰め込みすぎないことも大切です。

くしゃみや鼻水だけでなく、強い鼻づまり、目のかゆみ、涙、頭重感、のどの違和感、咳、眠気などがあると、移動や観光の負担が大きくなります。薬の眠気がある場合も、運転やアクティビティには注意が必要です。

旅行中に気をつけたい症状は、次のようなものです。

・目が強くかゆい
・目が赤い
・コンタクトがつらい
・鼻づまりで眠れない
・咳が続く
・息苦しさがある
・のどの違和感が強い
・発熱や強いだるさがある
・顔やまぶたが強く腫れる
・薬を使っても症状がつらい

花粉症と思っていても、風邪、感染症、結膜炎、副鼻腔炎、喘息などが関係していることもあります。発熱、強い咳、息苦しさ、目の痛み、膿のような目やに、視力の変化がある場合は、旅先でも医療機関へ相談しましょう。

目がかゆいときに強くこすり続けると、角膜を傷つけたり、炎症が悪化したりすることがあります。コンタクトレンズを使っている人は、違和感が強いときは無理に装用を続けないようにしましょう。

まとめ:花粉症の旅行は薬と環境対策を早めに準備する

花粉症がある人の旅行では、出発前の準備が大切です。

旅行先では、自宅周辺とは違う花粉や気候、宿泊環境によって症状が強くなることがあります。出発前に花粉情報を確認し、普段使っている薬、目薬、点鼻薬、マスク、メガネを余裕をもって準備しましょう。

旅行中は、花粉を避ける工夫と、部屋に持ち込まない工夫が役立ちます。屋外から戻ったら服や髪の花粉を払い、手洗い、洗顔、うがいを行い、寝る前のケアも意識しましょう。

症状が強いときは、予定を無理に進めず、屋内の予定に切り替えることも大切です。目の痛み、視力の変化、膿のような目やに、息苦しさ、発熱がある場合は、花粉症だけと考えず、旅先でも医療機関へ相談してください。

旅行を楽しむために、花粉症対策は出発前から準備しておきましょう。

参考文献

『花粉症環境保健マニュアル2022』(環境省)
https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/2022_full.pdf

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