旅行中に気をつけたい感染症対策
旅行中は、移動や観光、外食、人混みなどが増えるため、感染症をもらわないか心配になることがあります。
駅、空港、飛行機、新幹線、ホテル、観光地、飲食店などでは、多くの人と同じ空間で過ごします。さらに、睡眠不足や疲労、気温差、食事の変化が重なると、体調を崩しやすくなることもあります。
感染症対策は、特別なことをするよりも、手洗い、咳エチケット、体調管理、食べ物や水への注意、虫よけなどを無理なく続けることが大切です。
ここでは、旅行中に気をつけたい感染症対策について解説します。
旅行中に感染症に注意したい理由

旅行中は、普段より感染症に触れる機会が増えます。
移動中は、人が集まる場所に長く滞在することがあります。駅や空港、飛行機、新幹線、バス、観光施設では、風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症など、咳やくしゃみをきっかけに広がる感染症に注意が必要です。
外食が増えると、食べ物や水を介した胃腸炎、食中毒、旅行者下痢症などにも注意が必要です。特に海外旅行では、水道水、生もの、加熱が不十分な食品、氷、屋台料理などで体調を崩すことがあります。
また、地域によっては蚊やダニなどが媒介する感染症にも注意します。渡航先によって流行している感染症や必要な予防接種が異なるため、海外旅行では出発前に情報を確認しておくと安心です。
基本は手洗いと咳エチケット

感染症対策の基本は、手洗いと咳エチケットです。
食事の前、トイレの後、外から戻った後、公共交通機関を利用した後は、石けんと流水で手を洗いましょう。すぐに手洗いできない場面では、手指消毒用アルコールを持っておくと便利です。
咳やくしゃみが出るときは、マスクを着用し、ティッシュやハンカチ、袖で口と鼻を覆います。使ったティッシュは早めに捨て、その後に手を洗うか手指消毒を行います。
人混みでは、体調が悪そうな人の近くに長く留まらない、混雑する時間を避ける、換気のよい場所を選ぶなども役立ちます。自分に咳や発熱がある場合は、予定を調整し、周囲に広げない行動も大切です。
食べ物と水で気をつけたいこと

旅行中の感染症対策では、食べ物と水にも注意が必要です。
国内旅行でも、暑い時期の持ち歩き食品、加熱不十分な肉や魚介類、生卵、生ものなどには気をつけましょう。食事前の手洗い、食品の保管温度、食べるタイミングを意識することが大切です。
海外旅行では、水道水をそのまま飲まない方がよい地域があります。飲み水は、未開封のボトル飲料を選び、氷やカットフルーツ、生野菜にも注意しましょう。屋台料理を食べる場合は、十分に加熱されているか、調理後すぐに提供されているかを確認します。
下痢や腹痛、嘔吐が出た場合は、無理に観光を続けず、休憩と水分補給を優先します。発熱、血便、水分が取れない、ぐったりしている場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
虫刺されや動物との接触にも注意する

旅行先によっては、虫刺されや動物との接触にも注意が必要です。
蚊は、デング熱、マラリア、ジカウイルス感染症などを媒介することがあります。地域によって流行状況が異なるため、海外旅行では渡航先の情報を確認しておきましょう。
虫刺されを防ぐには、長袖・長ズボンを選ぶ、虫よけ剤を使う、蚊が多い時間帯や場所を避ける、宿泊先の網戸や蚊帳を確認するなどの対策があります。草むらや山道では、ダニにも注意します。
動物にむやみに触れないことも大切です。犬、猫、サル、コウモリなどにかまれたり、ひっかかれたりした場合は、傷を洗い、早めに医療機関へ相談しましょう。海外では狂犬病のリスクがある地域もあります。
旅行前にできる準備

旅行前の準備で、感染症のリスクを減らしやすくなります。
海外旅行では、渡航先で流行している感染症、必要または推奨される予防接種、医療機関の利用方法を確認しておきましょう。ワクチンは出発直前では間に合わないこともあるため、余裕を持って確認することが大切です。
持ち物としては、マスク、手指消毒剤、体温計、常用薬、お薬手帳、保険証、旅行保険の連絡先、経口補水液や補水用の粉末、虫よけ剤などが役立ちます。
持病がある方、妊娠中の方、高齢者、子ども連れの旅行では、体調不良時の相談先や現地の医療機関も確認しておくと安心です。旅行中は予定を詰め込みすぎず、休憩を入れた計画にしましょう。
旅行中の感染症対策チェックリスト

旅行中は、次の点を確認しましょう。
基本の対策
- 食事前、トイレ後、外出後に手を洗う
- 手指消毒剤を持ち歩く
- 咳やくしゃみがあるときはマスクを使う
- 人混みでは無理をしない
- 体調が悪いときは予定を調整する
食事と水の対策
- 加熱不十分な食品を避ける
- 生ものや持ち歩き食品に注意する
- 海外では飲み水や氷に注意する
- 下痢や嘔吐があるときは水分補給を優先する
- 発熱や血便があれば相談する
旅行前の準備
- 渡航先の感染症情報を確認する
- 必要な予防接種を確認する
- マスク、消毒剤、体温計を準備する
- 常用薬とお薬手帳を持つ
- 旅行保険や現地の相談先を確認する
まとめ

旅行中は、移動、人混み、外食、疲労、睡眠不足、環境の変化などにより、感染症にかかるリスクが高くなることがあります。
基本は、手洗い、咳エチケット、体調管理です。食べ物や水、虫刺され、動物との接触にも注意し、渡航先に応じた準備をしておきましょう。
発熱、強い咳、息苦しさ、下痢や嘔吐、水分が取れない、ぐったりしているなどの症状がある場合は、無理に予定を続けず、早めに相談することが大切です。
旅行中は、楽しむためにも体調管理が大切です。感染症対策を無理なく続けながら、安全に過ごしましょう。
参考文献・参考サイト
- 厚生労働省:咳エチケット
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html - 厚生労働省:海外へ渡航される皆様へ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou18/index_00003.html - 厚生労働省検疫所 FORTH
https://www.forth.go.jp/ - 厚生労働省検疫所 FORTH:国・地域別情報
https://www.forth.go.jp/destinations/ - 厚生労働省検疫所 FORTH:海外渡航のためのワクチン
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_vaccination.html - 外務省:世界の医療事情
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/