旅行中に頭痛が起きたときの原因と対策
旅行中に頭が痛くなると、観光や移動を続けてよいのか不安になることがあります。
旅先では、長時間の移動、寝不足、脱水、暑さ、肩こり、乗り物酔い、気圧の変化、食事時間のずれなどが重なりやすく、普段は頭痛が少ない方でも体調を崩すことがあります。
多くの頭痛は、休憩、水分補給、食事、睡眠、首や肩の緊張をゆるめることで落ち着くことがあります。ただし、突然の激しい頭痛、手足のしびれ、ろれつが回らない、意識がぼんやりする、発熱や嘔吐を伴う頭痛などでは、早めの受診が必要です。
ここでは、旅行中に頭痛が起きたときの原因と対策について解説します。
旅行中に頭痛が起こりやすい理由

旅行中は、普段と違う生活リズムになりやすく、頭痛のきっかけが増えます。
早朝出発や夜更かしで睡眠時間が短くなると、頭痛が出やすくなることがあります。移動中に同じ姿勢が続くと、首や肩の筋肉がこわばり、締めつけられるような頭痛につながることもあります。
暑い場所で長時間歩く、汗をかく、水分補給が遅れると、脱水や熱中症に関連した頭痛が起こることがあります。口の渇き、だるさ、めまい、立ちくらみ、尿が少ないなどがあれば、脱水も考えます。
飛行機、山道、船、ロープウェイなどでは、揺れや気圧の変化、乗り物酔いが頭痛や吐き気につながることもあります。食事時間がずれる、空腹が続く、アルコールを飲む、カフェイン量が変わることも、頭痛のきっかけになることがあります。
頭痛のタイプと一緒に確認したい症状

旅行中に頭痛が起きたときは、痛み方や一緒に出ている症状を確認しましょう。
首や肩のこりを伴い、頭全体が締めつけられるように痛む場合は、緊張型頭痛のような状態が考えられます。長時間の移動、荷物を持つ、スマートフォンを長く見る、枕が合わないなどが関係することがあります。
ズキズキする痛み、光や音がつらい、吐き気がある、動くと痛みが強くなる場合は、片頭痛のような症状かもしれません。寝不足、寝すぎ、空腹、疲労、アルコール、気圧の変化などがきっかけになることがあります。
暑い場所での頭痛では、脱水や熱中症にも注意します。だるさ、めまい、吐き気、体の熱さ、汗の異常、ぼんやりする感じがある場合は、涼しい場所で休み、水分と塩分を補うことを考えましょう。
旅行先でできる頭痛への対策

頭痛が起きたら、まず予定を少し止めて、休める場所を確保しましょう。
人混み、強い日差し、騒音、暑い場所にいると頭痛が悪化することがあります。涼しい屋内、ホテルの部屋、カフェ、駅の待合室などで休みます。光や音がつらい場合は、暗めで静かな場所を選ぶと楽になることがあります。
水分不足がありそうなときは、水やお茶を少量ずつ飲みます。汗を多くかいた場合は、塩分も意識します。吐き気がある場合は、一度にたくさん飲まず、少しずつ取るようにしましょう。
首や肩のこりが強い場合は、荷物を下ろし、首や肩を軽く動かします。無理に強く揉むより、姿勢を変える、温める、深呼吸するなど、体を休める方向で整えるとよいでしょう。
市販の鎮痛薬を使う場合は、用法・用量を守ります。持病がある方、妊娠中の方、胃腸が弱い方、他の薬を飲んでいる方は、事前に医師や薬剤師へ確認しておくと安心です。
受診を考えたい頭痛のサイン

旅行中の頭痛では、普段と違う症状があるかどうかが大切です。
突然の激しい頭痛、今まで経験したことがない頭痛、だんだん強くなる頭痛、頭をぶつけた後の頭痛では、早めに医療機関へ相談しましょう。
頭痛に加えて、片側の手足のしびれや動かしにくさ、ろれつが回らない、顔のゆがみ、ものが二重に見える、意識がぼんやりする、けいれんがある場合は、救急受診を考えます。
発熱、首が硬い、繰り返す嘔吐、強いめまい、胸の痛みや息苦しさを伴う頭痛も注意が必要です。子ども、高齢者、妊娠中の方、持病がある方では、症状が軽く見えても早めに相談した方がよい場合があります。
旅行先では、普段のかかりつけ医にすぐ行けないことがあります。迷ったときは、ホテルスタッフ、施設スタッフ、旅行保険の相談窓口、救急相談窓口などを活用しましょう。
旅行前にできる頭痛対策

旅行前から、頭痛が起こりにくい予定にしておくことも大切です。
移動日や到着日は予定を詰め込みすぎず、休憩時間を入れておきましょう。睡眠不足になりやすい早朝出発や深夜到着では、翌日の予定を軽めにしておくと安心です。
水分、軽食、常用薬、鎮痛薬、お薬手帳、保険証は、すぐ取り出せる場所に入れておきます。片頭痛などで処方薬を使っている方は、旅行日数より少し余裕を持って準備しておくと安心です。
乗り物酔いしやすい方は、座席の位置、移動中のスマートフォン使用、食事のタイミングなども調整しましょう。暑い場所へ行く場合は、帽子、日傘、冷却グッズ、休憩場所の確認も役立ちます。
旅行中の頭痛チェックリスト

旅行中に頭痛が起きたときは、次の点を確認しましょう。
頭痛が出たとき
- いつから痛いか
- どこが痛いか
- 締めつける痛みか、ズキズキする痛みか
- 吐き気やめまいがあるか
- 光や音がつらいか
- 水分や食事を取れているか
- 暑い場所に長くいたか
- 首や肩のこりがあるか
受診を考えるサイン
- 突然の激しい頭痛
- 今まで経験したことがない頭痛
- だんだん強くなる頭痛
- 手足のしびれや動かしにくさがある
- ろれつが回らない
- 意識がぼんやりする
- 発熱や首の硬さがある
- 繰り返し嘔吐している
- 頭をぶつけた後に頭痛がある
まとめ

旅行中の頭痛は、移動の疲れ、寝不足、脱水、暑さ、肩こり、乗り物酔い、気圧の変化、食事時間のずれなどで起こることがあります。
まずは無理に予定を続けず、涼しく静かな場所で休み、水分や食事、睡眠を整えることが大切です。首や肩のこりが強い場合は、荷物を下ろし、姿勢を変えて体を休めましょう。
一方で、突然の激しい頭痛、今までにない頭痛、手足のしびれ、ろれつが回らない、意識がぼんやりする、発熱や繰り返す嘔吐を伴う頭痛では、早めに医療機関へ相談する必要があります。
旅行中は、目的地に行くことだけでなく、安全に帰ってくることも大切です。体調に不安があるときは、予定を少し減らし、休憩と相談先を確保しながら過ごしましょう。
参考文献・参考サイト
- 日本頭痛学会:緊張型頭痛
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_03.html - 日本頭痛学会:片頭痛
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_02.html - 厚生労働省:熱中症を防ぎましょう
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/prevent.html - 厚生労働省:熱中症予防のために
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170795.html - 厚生労働省 e-ヘルスネット:脳血管障害・脳卒中
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-006.html - 厚生労働省:上手な医療のかかり方.jp
https://kakarikata.mhlw.go.jp/