旅行中の体調不良と経口補水液の使い方
旅行中に暑さで汗をたくさんかいたり、下痢や嘔吐で水分が取れなくなったりすると、脱水が心配になることがあります。
水やお茶を飲んでいても、汗や下痢、嘔吐で水分と一緒に塩分などの電解質が失われると、体調が回復しにくくなることがあります。そのようなときに選択肢になるのが経口補水液です。
ただし、経口補水液は普段の水分補給として何本も飲むものではありません。塩分を含むため、持病がある方や塩分制限を受けている方では注意が必要です。
ここでは、旅行中の体調不良と経口補水液の使い方について解説します。
経口補水液とは

経口補水液は、水分と電解質を補うために作られた飲み物です。
汗をたくさんかいたとき、下痢や嘔吐があるとき、発熱で食事や水分が取りにくいときなど、脱水が心配な場面で役立つことがあります。
スポーツドリンクと似て見えることがありますが、経口補水液は一般的な清涼飲料水よりも電解質が多く、糖分が控えめに作られているものがあります。そのため、暑い日に何となく飲むというより、脱水が疑われるときに使う飲み物と考えるとよいでしょう。
旅行前に購入しておく場合は、商品の表示を確認し、対象年齢、飲み方、注意点を見ておくと安心です。
旅行中に経口補水液を使いたい場面

旅行中に経口補水液を考えたいのは、水分だけでなく塩分も失われやすい場面です。
例えば、暑い場所で長時間歩いた後に、強いのどの渇き、だるさ、めまい、立ちくらみ、尿が少ない、口が乾くといった症状がある場合です。海、プール、テーマパーク、屋外イベント、ハイキングなどでは、気づかないうちに汗を多くかいていることがあります。
下痢や嘔吐があるときも、脱水に注意が必要です。旅行先の食事や水が合わない、感染性胃腸炎が疑われる、食あたりのような症状がある場合は、水分を少量ずつ補うことが大切です。
発熱して食事が取りにくいときにも、経口補水液が選択肢になることがあります。ただし、ぐったりしている、水分を飲めない、嘔吐を繰り返す、意識がぼんやりする場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
経口補水液の飲み方で気をつけたいこと

経口補水液は、一度にたくさん飲むより、体調に合わせて少しずつ飲む方が使いやすいことがあります。
特に、吐き気や嘔吐があるときは、急にたくさん飲むと吐き気が強くなることがあります。スプーンや小さなコップで、少量ずつ時間をあけて飲むとよいでしょう。
冷やしすぎると胃腸に負担を感じることがあります。飲みやすい温度に調整し、無理なく取れる量から始めます。
経口補水液は、毎日の水分補給として大量に飲み続けるものではありません。普段の水分補給には、水やお茶などを基本にし、汗を多くかいたときや脱水が心配なときに使い分けるとよいでしょう。
子どもや高齢者、持病がある方の注意点

子どもや高齢者は、脱水に気付きにくいことがあります。
子どもでは、元気がない、尿が少ない、口が乾く、涙が少ない、機嫌が悪い、ぐったりしているといった変化に注意します。下痢や嘔吐がある場合は、少量ずつ水分を取らせながら様子を見ます。
高齢者では、のどの渇きを感じにくく、食事量や水分量が減っても自分では気づきにくいことがあります。ぼんやりする、反応が鈍い、立ち上がるとふらつく、尿が少ないなどがあれば注意が必要です。
糖尿病、腎臓病、心臓病、高血圧などがある方、塩分制限を受けている方、利尿薬を使っている方は、経口補水液の使い方に注意が必要です。旅行前に医師や薬剤師に相談しておくと安心です。
受診や相談を考えたいサイン

経口補水液を飲んでも症状が改善しない場合や、そもそも水分が取れない場合は、医療機関への相談を考えましょう。
特に、嘔吐を繰り返して飲めない、下痢が続く、血便がある、高熱がある、尿がほとんど出ない、強いめまいやふらつきがある、ぐったりしている、意識がぼんやりしている場合は注意が必要です。
子ども、高齢者、妊娠中の方、持病がある方では、症状が軽く見えても早めに相談した方がよい場合があります。
旅行先では、普段のかかりつけ医にすぐ相談できないことがあります。ホテルスタッフ、施設スタッフ、旅行保険の相談窓口、救急相談窓口なども活用しましょう。
旅行中の経口補水液チェックリスト

旅行中は、経口補水液を「持っているか」だけでなく、「いつ使うか」「どの症状なら相談するか」まで確認しておくと安心です。
使う前に確認したいこと
- 下痢や嘔吐があるか
- 汗をたくさんかいたか
- 発熱があるか
- 尿の回数が減っていないか
- 口の乾きや強いのどの渇きがあるか
- めまいや立ちくらみがあるか
- 商品の表示や対象年齢を確認したか
飲むときの注意
- 吐き気があるときは少量ずつ飲む
- 水分補給のすべてを経口補水液にしない
- 持病や塩分制限がある場合は使い方に注意する
- 子どもや高齢者では様子をこまめに見る
- 改善しない場合は相談する
受診を考えるサイン
- 水分が取れない
- 嘔吐を繰り返す
- 下痢が続く
- 血便がある
- 尿がほとんど出ない
- ぐったりしている
- 意識がぼんやりしている
- 高熱がある
まとめ

経口補水液は、旅行中に脱水が心配な場面で役立つことがあります。
暑い場所で汗をたくさんかいたとき、下痢や嘔吐があるとき、発熱で食事や水分が取りにくいときなどは、水分と電解質の補給を意識しましょう。
一方で、経口補水液は普段の水分補給として大量に飲むものではありません。持病がある方、塩分制限を受けている方、子どもや高齢者では、使い方に注意が必要です。
水分が取れない、嘔吐を繰り返す、尿が少ない、ぐったりしている、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、経口補水液だけで対応せず、早めに医療機関へ相談しましょう。
参考文献・参考サイト
- 消費者庁:経口補水液について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_for_special_dietary_uses/oral_rehydration_solution - 消費者庁:特別用途食品について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_for_special_dietary_uses - 厚生労働省:熱中症を防ぎましょう
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/prevent.html - 厚生労働省:上手な医療のかかり方.jp
https://kakarikata.mhlw.go.jp/ - 大塚製薬工場:オーエスワンの飲み方を教えてください
https://www.os-1.jp/faq/18/ - 大塚製薬工場:脱水症になってしまったら経口補水液を摂取
https://www.os-1.jp/dehydration_heatstroke/dehydration_heatstroke05/